成果事例募集

研究助成の成果が社会で役立った事例を募集しています。

カシオ科学振興財団は設立されてから昨年30年を迎えました。現在までに行った研究助成は1,167件に及び、助成金額の合計は14億8千万円になります。そこで今までの研究助成の成果が社会に役立った事例を募集し、毎年発行する年報で紹介してゆきたいと計画しています。
募集期間は特に設けませんが、応募くださった事例の取材をさせていただき年報に掲載することで、研究に従事される方の励みとなることを目的としています。

応募方法

下記の応募フォームよりご応募ください。

研究成果が商品や部品に採用されたり、行政や自治体で政策に採用されたりと、多岐にわたる内容を期待しています。

研究成果「音楽研究による教育貢献」
研究協賛 平成25年(2013年) 松田 嘉子
「中東諸国におけるアラブ音楽楽理の相互影響の分析
~音楽楽理によるアラブ諸国の特質~」



多摩美術大学 教授 松田嘉子先生の研究論文 チュニジア伝統音楽研究所「ラシディーヤ」 が本年チュニジア大使館から高い評価をうけ、フランス語に翻訳されて北アフリカにあるチュニジア共和国での教材として採用されることになりました。松田先生はアラブ音楽に対する深い造詣を持ち、自らも楽器ウードの演奏者として活躍なさっています。先生が研究なさった論文が遠く離れたチュニジア共和国の教材として採用されることは、日本とチュニジアとの友好を促進し、学生教育を通した両国の良好な国際関係を築くために貢献するものです。当財団は先生の社会貢献活動に共感し研究協賛を行いました。


(向かって右が松田嘉子先生です)

研究成果「青色LEDの開発」
研究助成 昭和60年(1985年)赤﨑 勇
「MOVPE法によるGaN系高輝度青色LEDの開発研究」
研究助成 平成6年(1994年)天野 浩
「低加速電子線照射効果を用いたⅢ族窒化物半導体による極短波長極微発光素子」

2014年12月 赤﨑 勇教授と天野 浩教授はノーベル物理学賞を受賞



 貴財団には、平成6年度(1994年)、第12回カシオ科学振興財団研究助成として100万円の援助を受けた当時名城大学理工学部講師、現名古屋大学大学院工学研究科電子情報システム専攻教授の天野 浩です。

研究テーマは“低加速電子線照射効果を用いたⅢ族窒化物半導体による極短波長極微発光素子”でした。

 当時は、1992年赤﨑 勇先生と共に名古屋大学より名城大学に移り、2台の結晶成長装置を立ち上げ、当時目指していた可視短波長レーザダイオード実現の結晶成長がようやくでき始めたころでした。レーザダイオード構造作製のための結晶成長というのは非常にお金のかかる研究テーマでありで、原料もさることながら装置の不具合の修理や部品の交換で多額の予算が必要でした。

しかしながら、当時まだ若く34歳でしたが、科学研究費補助金もなく、また当時実験実習費と言っておりました名城大学からの研究予算も非常に限られていたことから、貴財団の援助は本当にありがたかったことを今でも覚えております。この援助によってレーザダイオード試作が可能となり、世界に先んじてレーザ発振の兆候を示すデータもとることができました。

 貴財団の援助は、特に若手にとって、研究者として自立するために非常に大きな助けとなります。ぜひ今後とも若手研究者の研究遂行を通して、我が国の基礎研究の益々の充実にご尽力、お力添え賜りますよう、お願い申し上げます。

                   平成26年11月24日

天野 浩

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