令和3年度助成内容決定

カシオ科学振興財団
第39回（令和3年度）研究助成 決定
合計61件・総額8,296万円

公益財団法人カシオ科学振興財団〔理事長：樫尾隆司〕は、令和3年度の研究助成として、合計61件・総額8,296万円を決定いたしました。

カシオ科学振興財団は、カシオ計算機株式会社の故・樫尾茂初代会長とその息子である四人の兄弟が発起人となって基金を拠出し、我が国の学術研究の発展と振興に貢献するため、1982年に設立されました。
本年度も、引き続くコロナ禍によって研究に苦労されている研究者も多いなかで、一人でも多くの研究者を助成することに主眼を置き、「若手研究者による萌芽的な段階にある先駆的かつ独創的研究」を重点として、20名の選考委員が審査を行った結果、188件の応募の中から過去最大の件数となる61件の研究助成を決定いたしました。

本年度の研究助成により1982年の財団設立以来、当財団の研究助成は累計で1,533件となり、累計助成金額は20億円を超えることになりました。

募集期間：令和3年4月9日～令和3年5月31日
応募総数：87大学より188件

特別テーマに関しましては昨年度に引き続き、「地球環境を課題とする問題解決に向けた研究」というテーマで、本テーマに選ばれた研究への助成額は最大500万円といたしました。
また、 従来どおり基本テーマ1として100万円、基本テーマ2として300万円、の募集枠を設けました。

特別テーマ

• 北海道大学大学院理学研究院 准教授 小林 厚志
  「人工光合成を加速する固-固界面制御分子素子の開発」
• 京都大学大学院工学研究科 准教授 寺村 謙太郎
  「CO2電気化学還元に選択的に駆動する電極触媒開発と作動機構解明」

以上2件の研究に対し、合計1,000万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ2

• 東北大学金属材料研究所 准教授 木口 賢紀
  「局所配位構造・結合状態に立脚したHfO2基薄膜の強誘電相の安定化メカニズムの解明と強誘電性の向上」
• 名古屋大学大学院理学研究科 准教授 北浦 良
  「1～2トランス次元系の設計・創出と電子物性」
• 早稲田大学大学院情報生産システム研究科 教授 三宅 丈雄
  「糖尿病予防に向けた無線式糖度計測レンズの開発」
• 同志社大学理工学部 教授 小山 大介
  「超音波と液晶を用いたフィルム型多機能レンズ」
• 北海道大学大学院医学研究院 准教授 小野寺 康仁
  「細胞内微小金属粒子形成による放射線治療の効率化」
• 山形大学医学部 講師 石川 恵生
  「人工知能による人間支援デバイスを用いた次世代型口腔がん検診システム構築のための基盤研究」
• 名古屋大学大学院工学研究科 准教授 青山 忠義
  「高速画像センシングによりヒトの運動能力を引き出すマン・マシンシステムの研究

以上7件の研究に対し、合計2,100万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ1

北海道大学大学院理学研究院准教授である吉田紘行氏による「新物質探索によるスキルミオン物質空間の拡張」など、計52件の研究に対し合計5,196万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

なお、本年度も研究助成金贈呈式は中止とし、助成金受領者には12月7日より所属する研究機関宛てに振り込みを実施いたします。

募集対象研究分野（22分野）

今回は上記22分野から下記の特別テーマを設けています。

特別テーマ

地球環境を課題とする問題解決に向けた研究