令和2年度助成内容決定

カシオ科学振興財団
第38回(令和2年度)研究助成 決定
合計54件・総額7,175万円

公益財団法人カシオ科学振興財団〔理事長：樫尾隆司〕は、令和2年度の研究助成として、合計54件・総額7,175万円を決定いたしました。

カシオ科学振興財団は、カシオ計算機株式会社の故・樫尾茂初代会長とその息子である四人の兄弟が発起人となって基金を拠出し、我が国の学術研究の発展と振興に貢献するため、1982年に設立されました。
本年度はコロナ禍によって研究に苦労されている研究者も多い中で、一人でも多くの研究者を助成することに主眼を置き、「若手研究者による萌芽的な段階にある先駆的かつ独創的研究」を中心に20名の選考委員が審査をおこない、192件の応募の中から選考の結果、過去最大の件数となる54件の研究助成を決定いたしました。

募集期間：令和2年4月10日～令和2年5月29日
応募総数：77大学より192件

特別テーマに関しましては、昨年度に引き続き「地球環境を課題とする問題解決に向けた研究」とし、本テーマに選ばれた研究への助成額は最大500万円といたしました。また本年度は従来の100万円の募集枠を基本テーマ1とし、新たに基本テーマ2として300万円の募集枠を設けました。

特別テーマ

• 東北大学大学院工学研究科 准教授 高橋 和貴
  「無電極プラズマ推進機による革新的スペースデブリ除去技術の確立」
• 九州大学大学院工学研究院 教授 加地 範匡
  「マイクロ流体デバイスによる環境中マイクロ・ナノプラスチック検出技術の開発」

以上2件の研究に対し、1,000万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ2

• 北海道大学大学院地球環境科学研究院 教授 小野田 晃
  「テーラーメイド修飾酵素によるマイクロプラスチック分解技術の開発」
• 東北大学金属材料研究所 准教授 藤原宏平
  「ワイル半金属ヘテロ界面における非従来型磁気メモリ効果の実証」
• 電気通信大学大学院情報理工学研究科 准教授 津田 卓雄
  「ひまわり超高層寒冷化モニタリング実現に向けた地上レーザセンシング用狭帯域フィルタの開発」
• 総合研究大学院大学物理科学研究科 助教 櫻井 敦教
  「物質表面の局所構造を高空間分解能で計測可能にする新規和周波発生分光法の創出」
• 埼玉大学大学院理工学研究科 准教授 原 正之
  「触力覚的介入がFoP発生に及ぼす影響」

以上5件の研究に対し、1,500万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ1

東北大学大学院工学研究科 助教である大塚啓介氏による「リアルタイム計測歪モデリングで実現する衛星航空機の大変形制御」など、計47件の研究に対し4,675万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

なお、例年実施してまいりました研究助成金贈呈式は本年度は中止とし、助成金受領者には12月8日より所属する研究機関宛てに振り込みを実施いたします。

募集対象研究分野（22分野）

今回は上記22分野から下記の特別テーマを設けています。

特別テーマ

地球環境を課題とする問題解決に向けた研究