令和5年度助成内容決定

カシオ科学振興財団
第41回（令和5年度）研究助成 決定
合計51件・総額7,900万円

公益財団法人カシオ科学振興財団（理事長：樫尾隆司）は、令和5年度の研究助成として、合計51件・総額7,900万円を決定いたしました。
カシオ科学振興財団は、カシオ計算機株式会社の初代会長である故・樫尾茂とその息子である四人の兄弟が発起人となって基金を拠出し、我が国の学術研究の発展と振興に貢献するため、1982年に設立されました。
研究助成第41回である本年度は、「若手研究者による萌芽的な段階にある先駆的かつ独創的研究」を重点として、17名の選考委員が審査を行った結果、207件の応募の中から51件の研究助成を決定いたしました。
本年度の研究助成により設立以来、当財団の研究助成は累計で1,654件となり、累計助成金額は約2２億円となりました。

募集期間：令和５年４月7日～５月31日
応募総数：90大学より207件

特別テーマに関しましては昨年度に引き続き、「SDGsの達成に向けた研究」というテーマで、助成額は最大500万円といたしました。
また、 従来どおり基本テーマ1として100万円、基本テーマ2として300万円、の募集枠を設けました。

特別テーマ

• 京都工芸繊維大学電気電子工学系教授　　比村　治彦
     「CO2を排出せずにプラズマで直接メタンをアセチレンに選択的に転換する効率の劇的向上」
• 東京理科大学理学部第一部教授　　根岸　雄一
     「水素エネルギー社会への移行を加速させる高活性燃料電池電極触媒の創製」
• 九州大学大学院薬学研究院教授　　松永　直哉
     「末梢の生物時計をマイクロ電流刺激することで「認知機能障害」の予防・治療を目指す」

以上3件の研究に対し、合計1,500万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ2

• 筑波大学数理物質系准教授　　伊藤　良一
     「立体的な構造を持つグラフェンによる高性能トランジスタの研究」
• 東京工業大学工学院准教授　　雨宮　智宏
     「リザバーコンピューティングを実現するチップ型フォトニック素子の開発」
• 名古屋大学大学院医学系研究科准教授　　砂口　尚輝
     「がんを早期発見するための高コントラスト・マンモグラフィ装置の開発」
• 神戸大学大学院海事科学研究科准教授　　元井　直樹
     「ROV搭載型水中バイラテラル制御システムの開発」
• 立命館大学理工学部准教授　　磯崎　瑛宏
     「バイオミメティクスによる非線形マイクロ流路壁の実現と細胞分取デバイスへの応用
• 山梨大学大学院総合研究部助教　　若山　清香
     「”生き返る”細胞の凍結乾燥保存技術の開発」
• 神戸大学大学院理学研究科准教授　　大道　英二
     「示差熱検出型テラヘルツバイオセンシング技術の開発」
• 慶應義塾大学薬学部准教授　　長瀬　健一
     「高精度な細胞機能評価を実現する革新的細胞診断デバイスの開発」

以上8件の研究に対し、合計2,400万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ1

東北大学大学院工学研究科 助教である、 照月 大悟氏による「昆虫嗅覚-機械ハイブリッドによる嗅覚飛行ロボットの創出 」など、計40件の研究に対し合計4,000万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

なお、本年度の贈呈式は12月1日に開催し、助成金受領者には12月に所属する研究機関宛てに振り込みを実施いたします。

募集対象研究分野（22分野）

今回は上記22分野から下記の特別テーマを設けています。

特別テーマ

地球環境を課題とする問題解決に向けた研究