研究成果
研究成果「青色LEDの開発」
2014年12月 赤﨑 勇教授と天野 浩教授はノーベル物理学賞を受賞
平成6年(1994年)研究助成 天野 浩
「低加速電子線照射効果を用いたⅢ族窒化物半導体による極短波長極微発光素子」
昭和60年(1985年)研究助成 赤﨑 勇
「MOVPE法によるGaN系高輝度青色LEDの開発研究」
貴財団には、平成6年度(1994年)、第12回カシオ科学振興財団研究助成として100万円の援助を受けた当時名城大学理工学部講師、現名古屋大学大学院工学研究科電子情報システム専攻教授の天野 浩です。
研究テーマは“低加速電子線照射効果を用いたⅢ族窒化物半導体による極短波長極微発光素子”でした。
当時は、1992年赤﨑 勇先生と共に名古屋大学より名城大学に移り、2台の結晶成長装置を立ち上げ、当時目指していた可視短波長レーザダイオード実現の結晶成長がようやくでき始めたころでした。レーザダイオード構造作製のための結晶成長というのは非常にお金のかかる研究テーマでありで、原料もさることながら装置の不具合の修理や部品の交換で多額の予算が必要でした。
しかしながら、当時まだ若く34歳でしたが、科学研究費補助金もなく、また当時実験実習費と言っておりました名城大学からの研究予算も非常に限られていたことから、貴財団の援助は本当にありがたかったことを今でも覚えております。この援助によってレーザダイオード試作が可能となり、世界に先んじてレーザ発振の兆候を示すデータもとることができました。
貴財団の援助は、特に若手にとって、研究者として自立するために非常に大きな助けとなります。ぜひ今後とも若手研究者の研究遂行を通して、我が国の基礎研究の益々の充実にご尽力、お力添え賜りますよう、お願い申し上げます。
平成26年11月24日
天野 浩