令和元年度助成内容決定

カシオ科学振興財団
第37回(令和元年度)研究助成 決定
合計47件・総額7,885万円

公益財団法人カシオ科学振興財団〔理事長：樫尾隆司〕は、令和元年度の研究助成として、合計47件・総額7,885万円を決定いたしました。

カシオ科学振興財団は、カシオ計算機株式会社の故・樫尾茂初代会長とその息子である四人の兄弟が発起人となって基金を拠出し、我が国の学術研究の発展と振興に貢献するため、1982年に設立しました。
本年度も、「特に萌芽的な段階にある先駆的かつ独創的研究を助成すること」を主眼に審査をおこない、244件の応募の中から選考の結果、下記の通りに本年度の研究助成を決定いたしました。

募集期間：平成31年4月10日～令和元年5月31日
応募総数：94大学より244件

選考にあたっては、全国の大学から15名の先生方が選考委員を務め、日本の産業における今後の重要度や独創性を審議した結果、47件の研究テーマが選ばれました。

特別テーマに関しましては、昨年度に引き続き、「地球環境を課題とする問題解決に向けた研究」というテーマで、本テーマに選ばれた研究への助成額は最大500万円といたしました。

特別テーマ

• 東北大学金属材料研究所 准教授 水口将輝
  「熱磁気効果を活用した革新的環境発電技術の研究開発」
• 山形大学理学部 教授 松井 淳
  「いつでも、どこでも、誰でも飲料水を実現する水浄化ナノ薄膜」
• 東京大学大学院理学系研究科 教授 合田圭介
  「排水処理技術発展のためのインテリジェント画像活性細胞選抜法を用いた微細藻類の指向性進化法」
• 京都大学大学院地球環境学堂 教授 諸富 徹
  「脱炭素化に向けた気候変動政策と再生可能エネルギー政策が日本の経済と産業構造に与える影響の定量評価研究」
• 香川大学創造工学部 教授 奥村幸彦
  「CO2フリー燃焼からの高性能伝熱装置の設計・開発」
• 千葉工業大学創造工学部 准教授 亀田 豊
  「黒潮海流を中心としたアジア圏海洋中微細マイクロプラスチックの環境中挙動国際共同解明」
• 早稲田大学大学院先進理工学研究科 教授 関根 泰
  「再生可能エネルギーを利用したデマンドレスポンスに対応可能な電場触媒反応による低温高効率物質変換」
• 立命館大学総合科学技術研究機構 准教授 北場育子
  「「平均値」に現れない地球温暖化の実相：マヤ低地の年縞堆積物に刻まれた極端気象の歴史と現代」

以上8件の研究に対し、4,000万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ

東北大学大学院工学研究科 助教である庄司衛太氏による「位相シフトエリプソメータを用いた導電性インク塗布プロセスにおけるナノ薄膜の形成メカニズムの解明」など、計39件の研究に対し3,885万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。なお、上記の助成金贈呈式は、来る12月6日、カシオ計算機株式会社・本社（東京都渋谷区）にてとりおこないます。

募集対象研究分野（22分野）

また今回、下記の特別テーマを設けています。

特別テーマ

地球環境を課題とする問題解決に向けた研究