平成29年度助成内容決定

カシオ科学振興財団
第35回(平成29年度)研究助成　決定
合計41件・総額6,487万円

公益財団法人カシオ科学振興財団〔理事長：樫尾隆司〕は、平成29年度の研究助成として、合計41件・総額6,487万円を決定いたしました。

カシオ科学振興財団は、カシオ計算機株式会社の故・樫尾茂初代会長とその息子である四人の兄弟が発起人となって基金を拠出し、我が国の学術研究の発展と振興に貢献するため、1982年に設立しました。
本年度も、「特に萌芽的な段階にある先駆的かつ独創的研究を助成すること」を主眼に審査をおこない、288件の応募の中から選考の結果、下記の通りに本年度の研究助成を決定いたしました。

募集期間：平成29年4月12日～5月31日
応募総数：91大学より288件

選考にあたっては、全国の大学から14名の先生方が選考委員を務め、日本の産業における今後の重要度や独創性を審議した結果、41件の研究テーマが選ばれました。

第35回の本年度は、「地球環境を課題とする問題解決に向けた研究」という特別テーマを設け、本テーマに選ばれた研究への助成額を各テーマ最大500万円といたしました。

特別テーマ

• 東京工業大学理学院 教授　河野 正規
  「メタンを資源化するための自然に倣った物質合成」
• 広島大学大学院先端物質科学研究科 助教　富永 依里子
  「光合成細菌が形成した化合物半導体のデバイス応用展開」
• 高知大学教育研究部総合科学系 教授　康 峪梅
  「低木類牧草アルファルファを利用した沙地修復技術の確立」
• 九州大学大学院工学研究院 准教授　山本 剛
  「マイクロ波プラズマと火炎の融合燃焼法による高度廃棄物処理プロセスの開発」
• 九州大学熱帯農学研究センター 助教　尾﨑 彰則
  「水産養殖池における水温成層逆転現象と水産病害の実態把握に関する研究」
• 立命館大学総合科学技術研究機構 教授　中川 毅
  「水月湖の年縞堆積物を用いた、大規模な気候変動のスピードと伝播経路の解明」

以上6件の研究に対し、2,987万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

基本テーマ

北海道大学大学院工学研究院助教である佐々木裕司氏による「キラリティがもたらす液晶材料の新規自己組織的マイクロパターン形成と光学素子への応用」など、計35件の研究に対し3,500万円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

なお、上記の助成金贈呈式は、来る12月1日、カシオ計算機株式会社・本社（東京都渋谷区）にてとりおこないます。

募集対象研究分野（21分野）

また今回、下記の特別テーマを設けています。

特別テーマ

地球環境を課題とする問題解決に向けた研究

カシオ科学振興財団　概要

【設立認可】 昭和57年12月23日
【公益財団法人設立登記】 平成22年12月1日より

年度別　研究助成総額の推移

回数	年度	件数	総額（千円）	回数	年度	件数	総額（千円）
第1回	昭和58	24	25,900	第19回	平成13	37	49,800
第2回	〃59	28	34,912	第20回	〃14	42	55,640
第3回	〃60	33	41,460	第21回	〃15	40	50,400
第4回	〃61	34	43,165	第22回	〃16	39	50,740
第5回	〃62	30	40,905	第23回	〃17	44	50,000
第6回	〃63	33	42,950	第24回	〃18	46	51,990
第7回	平成1	34	42,900	第25回	〃19	49	54,350
第8回	〃2	33	43,925	第26回	〃20	43	53,000
第9回	〃3	33	44,900	第27回	〃21	42	52,000
第10回	〃4	41	51,760	第28回	〃22	39	50,750
第11回	〃5	36	47,980	第29回	〃23	38	49,000
第12回	〃6	39	51,690	第30回	〃24	38	50,000
第13回	〃7	40	50,850	第31回	〃25	38	50,000
第14回	〃8	39	49,830	第32回	〃26	38	49,960
第15回	〃9	39	49,920	第33回	〃27	40	60,000
第16回	〃10	38	49,940	第34回	〃28	40	59,990
第17回	〃11	39	50,780	第35回	〃29	41	64,870
第18回	〃12	39	49,710
・第35回までの助成金総額：1,715,967千円 ・助成件数：1,326件