公益財団法人カシオ科学振興財団

平成14年度助成内容決定

平成14年10月30日
財団法人カシオ科学振興財団

カシオ科学振興財団
第20回(平成14年度)研究助成 決定
合計42件・総額55,640千円

このたび財団法人カシオ科学振興財団〔理事長:樫尾幸雄〕は、平成14年度の研究助成、合計42件・総額55,640千円を決定しましたので、ご案内させていただきます。

カシオ科学振興財団は、カシオ計算機株式会社の創業者である故・樫尾忠雄が、計算機の開発に際し資金不足等に悩んだことを回顧し、後年の科学発達への貢献のため設立した財団です。本年度も例年通り「特に萌芽的な段階にある先駆的かつ独創的研究を助成すること」を主眼に審査をおこない、100件の申請の中から選考の結果、下記の通りに決定いたしました。

なお今回は財団設立20周年を記念し、現在最も注目を集める科学技術のひとつである「燃料電池に関する研究」を特別テーマとして助成対象に加えております。

自然科学部門

東北大学金属材料研究所講師の張志豪氏による「Si基板上2段バッパー層を用いた高品質GaN厚膜成長法に関する研究」ならびに千葉大学工学部助教授の中村 雅一氏による「有機単結晶ナノトランジスタの作成と導電性AFM探針を用いた特性評価」など、計37件の研究に対し、50,680千円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。うち、特別テーマである「燃料電池に関する研究」としては、早稲田大学理工学部助教授の草鹿 仁氏による「固定高分子型燃料電池セパレータ内部におけるガス流動と水分が発電特性に及ぼす影響」など、計5件の研究への助成を決定いたしました。

人文科学部門

北海道大学大学院文学研究科教授のアラン・S・ミラー氏による「信頼の社会的側面:日本人は何故そしてどのように信頼するのか?」など、計5件の研究に対し、4,960千円の研究助成金の贈呈を決定いたしました。

上記の助成金贈呈は、来る12月6日にカシオ計算機・本社(東京都渋谷区)にてとりおこないます。

募集対象研究分野(21分野)

1 半導体 12 機構・ロボット
2 表示・光学 13 人体補助デバイス
3 バイオエレクトロニクス 14 ヒューマンエレクトロニクス
4 入出力・記録 15 ヘルスエンジニアリング
5 通信・伝送用デバイス 16 環境エレクトロニクス
(材料・省エネルギー・省資源)
6 新素材・新エネルギー
7 ヒューマンインターフェイス 17 シミュレーション科学
8 コンピュータ・マルチメディア信号処理 18 加工法・工作法・リサイクル技術
9 ソフトウェア・知識処理・セキュリティ 19 信頼性
10 通信・放送 20 人材育成
11 計測・制御 21 変革期における人間行動

カシオ科学振興財団 概要

【設立認可】 昭和57年12月23日
【特定公益増進法人認可】 昭和59年10月20日より
【基本金】304,222千円

年度別 研究助成総額の推移

回数 年度 件数 総額(千円) 回数 年度 件数 総額(千円)
第1回 昭和58 24 25,900 第11回 〃5 36 47,980
第2回 〃59 28 34,912 第12回 〃6 39 51,690
第3回 〃60 33 41,460 第13回 〃7 40 50,850
第4回 〃61 34 43,165 第14回 〃8 39 49,830
第5回 〃62 30 40,905 第15回 〃9 39 49,920
第6回 〃63 33 42,950 第16回 〃10 38 49,940
第7回 平成1 34 42,900 第17回 〃11 39 50,780
第8回 〃2 33 43,925 第18回 〃12 39 49,710
第9回 〃3 33 44,900 第19回 〃13 37 49,800
第10回 〃4 41 51,760 第20回 〃14 42 55,640
・第20回までの助成金総額:918,917千円

お問い合わせ先:財団法人カシオ科学振興財団 TEL. 03-5334-4747